縦格子フェンス(縦張りフェンス)の作り方
縦格子フェンスは、和風・洋風の家にも合うデザイン性があります。 DIY初心者から上級者まで、施工の達成感と仕上がりの満足感をお約束します。
■ 縦格子フェンスのおすすめポイント ■
- ホコリや水が溜まりづらい
- 斜めから見た際の目隠し効果が高い
- 足をかけづらいため防犯効果が高い
- 光や風を通しやすい
フェンスの素材には、雨風にもしっかりと長く耐えられるよう、高耐久のハードウッド材や、メンテナンスフリーの人工木材・樹脂木材がお勧めです。
天然の木材で作ったフェンスには、色褪せ防止や耐久性低下防止のため、二年に一度程度、防腐効果のある塗料を全体に塗布していただくようお勧めします。
1:施工の流れ
基本的な材料と道具
- フェンス用板材(20×105mm、20×120mm 等)、 笠木材・横桟(38×90mm、30×105mm)、柱材(70×70mm、90×90mm)、 フェンスブロック(70角用、 90角用)、モルタル、 ステンレスビス(41mm, 75mm)、屋外木部用防腐塗料
- インパクトドライバー、ノコギリ(電動丸ノコ)、錐(キリ)、 スコップ(ダブルスコップ)、バケツ、水平器、クランプ
※注意事項
- 上記はフェンスの高さ1500mmまでの参考図となります。
- フェンス高さ1800mm以上の場合は、横桟木を3本入れてください。
- フェンス材の幅が105mm以上の場合は桟木1本に対し2か所ずつビス止めして下さい。
・施工場所とサイズを決める
- 縦格子フェンス・縦張りフェンスを作る場所とおよそのサイズ(幅と高さ)を決める
- 簡単な図面を作成し、必要な材料の数とサイズを確認する
[重要ポイント]
- 柱の間隔は 900〜1200mm
- 柱を直接地中に埋設する施工の場合、フェンス高の2分の1の長さを埋める
(フェンス柱材の全長が 3000mm の場合、埋める長さは1000mm)
[スタッフより]
作製作業を進めてからでは変更が難しくなることが多々あるため、あらかじめ確認しておくことが重要なポイントです。
・フェンスの基礎を施工する
- フェンスを立てる場所を決めた後、柱を立てる位置に印をつけておく
- 穴を掘る。穴の広さは使用するフェンスブロックの2倍ほどの大きさ、穴の深さは柱の長さの 3分の1 程度(フェンスブロックが完全に埋まる深さ)
[重要ポイント]
- 低めのフェンスの場合でも、最低 600mm の深さまで柱を埋める
- 底を柱など重たいもので突固めてから砕石すると良い
柱を立てて、笠木を付ける
柱を穴に入れて、仮置きをする
柱の高さをある程度揃え、柱のてっぺん(柱材の小口)に笠木材(笠木を付けない場合は横桟)を固定する
グラグラするようなら、もう一度穴の底の砂利を調節してフラットな状態にしましょう。
水平をとり、柱を固定する
水平器で柱の上面の水平と垂直をチェックする
柱が低い場合には、底面に土を足すなどして調整する
位置を決めた後、基礎ブロックの周りの隙間にも砂利と土を埋めていく
基礎ブロックから数センチ下までを目安にし、位置を決めたら隙間にモルタルを流し込む
木材を直接土に触れさせてしまうと腐りの原因になるので、なるべく地面すれすれまでモルタルを流し込むのがおすすめ
[スタッフより]
モルタルを練る際、標準よりも水分を多めにする方が、隅まで届きます。
<ブロックを使った柱の立て方>
・横桟を付ける
- モルタルが固まって全体的にしっかりと安定したら、横桟を取り付ける
- 板の上から柱に向かってステンレスコーススレッドビスを打ち込む
[重要ポイント]
●横桟の間隔を約1000mm以内にすると強度が保たれ、フェンス板のネジレ防止にもつながる
[スタッフより]
縦格子のデザインによって、横桟を表から付けるか裏側から付けるか異なります。
・縦格子フェンス・縦張りフェンス材を張る
- あらかじめ横桟に印をつけ、横桟にフェンス材を張っていく
- 等間隔になるように板をステンレスコーススレッドビス留めする
[重要ポイント]
●板の隙間が狭いほど空気抵抗を受けやすくなるため、空気抵抗を考慮して板と板の間隔を決める
[スタッフより]
すべてのフェンス材に、横桟が当たる位置になる場所に印をつけておくと、フェンス材の上端を揃えやすいです。
地面に余った材などを置いて板が同じ高さになる目安にすると、ヒットミスが出にくくなります。
・揺れ止め・振れ止めを付ける
●地盤が軟弱な場合や、フェンス高が 1300mm、1500mmを超える場合には、必ず補強のため、直角の支え:揺れ止め(控え柱・方杖)を数ヶ所入れるようにしたり、レイアウトを工夫して直角になる部分を作る
[重要ポイント]
- フェンス高が 1500mm 以上の場合には、揺れ止めを柱2本に対し1本の間隔で入れる
- 独立基礎の場合、ある程度の高さはとれるが、目安は1800mm前後まで
[スタッフより]
フェンスの高さが 1300mm、1500mm を超える場合には、フェンスに直角部分がない1辺だけだと不安定で揺れやすくなります。
2:デザイン
典型的な縦格子フェンス・縦張りフェンス
一般的な縦格子フェンス・縦張りフェンス材の目隠しフェンスです。
隙間の感覚や高さによって印象が変わります。
大和塀
一枚おきにずらして凹凸に張ることを『大和張り』といいます。
日本では古くからあるやまと塀です。
表と裏に板を交互に貼るため、外から見えませんが、風は通ります。
ウェーブ型のフェンス
ウェーブ型のフェンスは加工に手間がかかりますが、おしゃれな印象を与えます。
縦格子ならではのシルエットです。